
本編とは何ら関係のない画像、
「間違いなく、誰よりも疲れてないのに、誰よりも疲れた表情をみせる二番娘」。
さてさてさて。
一昨日からの続きで無人販売のバイトの思い出。
(その①→)
(その②→無人販売における人間ウォッチングの思い出。~おじさんの夢~)
あっさりと夢破れたおじさんは、農作業をするべく、畑へ。
あたしは、大きな鈴(熊よけ)と、一本のクワ(武器)を預けられた。
あたし「・・・鈴とクワか。」
熊と言って、まず、思い浮かぶのは、
プーさん、リラックマ、ダッフィー、ジャッキー。
いずれもほっこり癒し系を謳うキャラクターではあるけれど、
多分、あたしがここで会う熊はそういう類じゃないっぽい。
どちらかと言えば、流れ星銀とか、シャトゥーンとかに出てくるような、
目、血走ってる系。
が、しかし、
いくら田舎とは言え、ここは本州。
さすがにヒグマの登場はないと思うけど、
「クマったな!」なーんて声をかけようもんなら、殺られることは確実。
熊が出た場合、死んだふりが有効とは聞いたことがあるけれど、
果たしてそれは真実なのか。
万が一向かってきた場合は、クワ一本で勝てる相手なのか。
鈴の鳴らし時は、出会いがしらか、去り際か、それとも執事の呼ぶ時か。
万が一の場合に備えて、
いろいろなシチュエーション(鈴を奏でる、優しく話しかける、お昼ごはんのおにぎりをご馳走する、等々)を想像しながら、
人間のお客さんを待った。
開始から30分。
特に来客もなく、
来熊もなく、
一人でアリの数を数えていたところ、
一台の軽トラックが止まった。
「あ、始めてのお客さんだ!」
おじさんには、
「お客さんが来ても、特に何もしなくていいから」
と言われていたけれど、
始めてのお客さんだし(ぶっちゃけ、アリと過ごすのは少し寂しかった)、
一応、顔ぐらいは出しておかないと悪いような気がして(ぶっちゃけ、声も発してみたかった。緊急時以外の声を)、
ゆっくりとお客さんのほうに向かって歩いた。
あたしのいるパラソル下から無人販売の場所までは十数メートルほどの距離があるのだけれど、
あたしの歩くスピードが遅かったのか、
お客さんはすでに軽トラに乗り込んだ様子だった。
「あ・・・!」
と、走り出すも、
軽トラのエンジンがかかり、
あれよあれよと、走り出す軽トラ。
乗っていたのは、帽子をかぶった齢70歳くらいのおじいさん。
ご丁寧にも、あたしの横を通り過ぎるとき、
深々とお辞儀をし、右手をあげてくれた。
去り際には、軽トラの荷台に3つほどの袋が見えたので、
あたしは、「ありがとうございましたー!」と大きな声で言った。
先にも書いた通り、
ここの無人販売は、いろんな野菜が詰め合わせになっているので、
どちらかと言えば、「選んで買う」イメージがあったのだけれど、
このおじいさんのようにちゃっちゃと買って帰る人もいるらしい。
あたしだったら、ひとつひとつ吟味して、
どれにしようか迷って迷って迷っっっっって買うけれど、
男の人から見たら、どれでも一緒だろうし、
どれでも一緒なら、目についたもんから買うわな。
でも、そういう人に合わせるなら、
もうちょっと早く走らないと間に合わないし、
いっそ、パラソルをもうちょっと近くに寄せたほうがいいのかな。
そんなことを思いつつ、
残った袋の数を数えると、
確かに3つ減っていたので、
あ、やっぱり3つ買ってくれたんだ!
と、少し嬉しくなった。
無人販売なのに、どこの馬の骨かも分からんあたしに、
わざわざお辞儀までしてくれて、手まであげてくれて、
やっぱ、田舎の人は親切だなー。
なーんて思いながら、
料金箱を見ると。
1円も入ってなかった。
開始30分。
初のお客さんは泥棒で、
それも悠々とお辞儀をして立ち去る勇者。
ご清聴ありがとうございます。
おじーさーーーーーーーん!と、思ったらこちらをぽちぽちぽちっと。
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ありがとうございます。ぺこりぺこり。
明日は最もあたしが困ったお客さんの話。
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