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(本編とは何ら関係のない画像、Wショコラディアマン)



事の発端はこれ↓


それがこうなって↓


こうなって↓

今日はその続きです。








私がドヤり、さぶろー山が白目をむいている間も店員さんの手は止まらず、

いくつものネジを器用に取り外し、

ついにiPhoneの内部が公開された。



店員さん「あれ・・・?」



iPhoneの内部を見た店員さんは、

少し不思議そうな顔をしている。



iPhoneを持ち上げ、右から見て、左から見て、

そして下から見上げて。



店員さん「・・・これって、今日落とされたんですか?」



さぶろー山「いや?2日前ですけど?」



店員さん「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーー!」



店員さんは再び頭を抱え、

再び叫びだした。



店員さん「なんでもっと早く来ないんですか!なんで2日も置いてんですか!すぐ来てくださいよ!!!」



妙に必死な店員さんと、



さぶろー山「いや、すみません。ちょっと船に乗ってて・・・てへへ。」



なぜか照れるさぶろー山。



店員さん「いやいやいやいや、すぐ降りてくださいよ!すぐ持ってきてくださいよ!水没の基本ですよ!!!」



そして再び私の出番がやってきた。





「ほらね」


「やっぱりね」





なぜなら、私は言った。

彼が水没したiPhoneを抱えて帰ってきた時。

そしてそのiPhoneを修理に出すと言った時。



「修理するなら早く出したほうがいいよ」と。

「一刻も早く出したほうがいいよ」と。



なのに、「今日は疲れてる」「面倒くさい」と、頑なに動かなかったのだから、

「ほらね」「やっぱりね」も当然の結果である。



私はこの日2回目のよい仕事をした。

(ちなみに、海水をかぶったiPhoneの修理は、遅くなれば遅くなるほど難しくなるので、たとえ船にいようが、島にいようが、すぐさま本土に戻り修理屋さんを目指しましょうとのこと)



店員さんは、少しため息をつきながら、

水没後2日も経ち、カラッカラに乾いたであろうiPhoneをアレコレ触っていた。

5分ほど経った頃だろうか。

店員さんが口を開いた。



店員さん「・・・そうですね・・・現時点で100%ダメなのが液晶。

これはもう完全にダメです。復活できません。

あと、この辺(←素人には分からない内部のどこか)もだいぶヤバそうですけど、これ以上はやってみないと・・・という感じです。」



ちなみにこの言葉には、

ここまでなら無料だけどここから先は有料ですよ。という意味が含まれている。



さぶろー山「じゃあお願いします!」



さぶろー山は食い気味に答えた。

値段も聞かずにお願いするとは、

彼もここに来て漢を見せたようである。



店員さん「かしこまりました。ここから先はやってみないと分からないのでお約束はできないんですが、一応、夜までお預かりする感じの修理で20,000円。」





さぶろー山「にまんえん?!」





20,000円という予想外の金額に彼もたいそう驚いたのか、

さっき見せた漢はすでに消失。



店員さん「ええ、20,000円はかかりますが、絶対に修理できる保証はないです。そして修理できてもデータを取り出せる程度のものです。」



さぶろー山「いやでも・・・データが取り出せるなら・・・取り出せるなら・・・!」



店員さん「万が一その修理をして復活しない場合は、多分基盤が逝っちゃってるので、難しいかな・・・と。」



さぶろー山「・・・基盤の修理はできないんですか??」



店員さん「いや、基盤の修理もできることはできるんですが・・・それも確実ではないうえ、そこからさらに20,000円かかってしまうので、合計40,000円になります。」





私「よんまんえん!」





我が家は、完全にお財布が別なので、

給料は各個人で管理している。

特に携帯は個人の所有物ということもあり、

さぶろー山の携帯はさぶろー山持ち。

私の携帯は私持ち。

月々の支払も本体の購入もお互いの財布から出している。



なので、たとえここで40,000円を払ったとしても私の腹は全然痛まないのだけれど、

データを取り出すだけで40,000円。

さらに新しいiPhone代(10数万円)は、いやちょっと白目。



私的に、新しいiPhone代はしょうがないと思う。

この時代、携帯がないとなにもできないし、

買う以外の選択肢がないのだから新しいiPhone代はしょうがない。

「ほらね」「やっぱりね」の精神で買うしかない。



でも、データを取り出すための40,000円はどうだろう。



iPhoneをiPhoneとして使えている人ならともかく、

さぶろー山のiPhoneは、

「電話をかける&受ける」と「メッセージを送る&受ける」だけ。



アプリですら入れる方法を知らず、

そもそも彼が初めて「iCloudのID」なる存在を知ったのはこの日↓

(この時すでにさぶろー山所有のiPhoneは3代目&iPhone歴10年オーバー)

(もちろんその後IDとパスワードが活躍することはない)



そんなさぶろー山であるからして、

彼のiPhoneは、iPhoneの形をしたガラケー。



どう考えてもそのガラケーデータに40,000円の価値があるとは思えない。



私「・・・データは諦めたら・・・?」



私はデータを諦めるよう、促した。



さぶろー山「・・・でも大事なデータが入ってるし・・・」



しかしさぶろー山はデータに未練があるようだった。



私「仕事で使う電話番号は盆休みが終わってから入れなおせばいいよ。友達は連絡がくるのを待てばいいし。誰か一人でも繋がれば、その人から回してくれるよ。」



さぶろー山「・・・いや、電話番号はいいんだけど、他のデータが・・・」



私「電話番号以外に大事なデータなんかある?そんなiPhoneの使い方、できてた??」



さぶろー山「でもあのiPhoneにはお前が・・・」



私「お前がなんだって?」



さぶろー山「お前の動画が入って・・・」



私「はっ・・・!」



そう、確かに彼はiPhoneをiPhoneとして使えていない残念な男だが、

唯一、電話&メッセージ以外で使ってる部分が動画。



それも、旅行に出かけて素敵な思い出を記録するのではなく、

すっぴんで大根を切る妻や、

すっぴんでご飯かっこむ妻、

すっぴんで怒り狂う妻等々、

常日頃から日常の妻を撮り続け、

彼のフォルダは妻で溢れている。



さぶろー山「あれはお金に代えられない思い出なんだよ・・・」



店員さんに「いくらかかってもいいので、なんとかデータを取り出してください」と頭を下げるさぶろー山を見て、

思わず言いました。




好き。






ご清聴ありがとうございます。

あっつあっつー!になってしまったらすみません。よかったらこちらをぽちぽちぽちっと。

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ありがとうございます。ぺこりぺこり。






思えば、私たちの出会いも携帯だったんですよね。懐かしい(←知ってる方は相当ツウ)。





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