こんな理由で始まった私の台湾カステラ騒動↓
アレコレ考えながら格闘した2~4号↓
迷走に迷走を繰り返した5~7号↓
とまぁ、こんだけ焼いてもロクなものがなく、
当時はかなり迷走しておりました。
特に私を悩ませたのが、
このブルドック現象↓

生地が萎むということは、支える力が足りないということ。
そしてそれは、通常小麦粉(グルテン)を足すか、
焼成を足すかで解消できるのだけれど、
台湾カステラのウリは「ふわシュワぷるぷる」。
小麦(グルテン)を足せば、「ふわシュワ」が失われ、
焼成を足せば「ぷるぷる」が失われるのです。
しかしそのままではブルドック化が防げない、となれば、
ふわシュワブルドックか、ガチガチストレートかの二択しかないワケで、
もうマジわけわかめ。
とね、迷走を爆走。
jolijoliさんとも密に連絡を取り合い、
毎日毎日報告しつつ慰めあい、
そして迎えた20回目の結婚記念日は、
息をするように道具を出して。

息をするように粉を混ぜて、
無意識なままにメレンゲを立ててました。

そんな私を見て、さぶろー山は、
「お前、頭逝ってんじゃねーの?」と笑ってましたが、
私もそう思います。
とは言え、先にも申し上げた通り、この日は結婚記念日。
20回目の結婚記念日なワケです。
記念すべきこの日に、ひょっとしたら神様も情けをかけてくれるかも。
などという期待を密かに持った私が。

バカでした。
神様に情けなし。
台湾カステラに待ったなし。

素敵なレオパードカステラ(8号)、焼けました。
さらにこのカステラ、横から見るとおもろい顔をしてまして。

どうなん、この横一文字に入ったシワ。
あまりにもシワに迷いがなさすぎて&一直線すぎて、
ちょっと笑って、

泣いた。
そんな私に追い打ちをかけたこのブルドック。

冷めたらめっちゃブルドックでした。
【8号記録】
メレンゲはしっかり目。
焼成時、下段に鉄板を一枚プラス(火あたりを和らげるため)。
ブルドック化を防ぐべく、湯煎の量を減らし、お湯の量は1cmくらい。
湯煎の温度は46℃。
焼成は余熱140℃、その後140℃で40分焼き、前後を返して50分、さらに前後を返して15分焼き、前後を返し150℃で8分。
しかし最初の140℃25分ですでにヒョウ柄の傾向あり。
しかし最初の140℃25分ですでにヒョウ柄の傾向あり。
焼成時、15分おきに扉をあけて蒸気のがし。
いろいろ試してみたけど、結果として生まれたのはブルドック。
こうして、ただでさえ迷走爆走中の私にさらなる輪をかけ、
あんだけあった自信も見事打ち砕いてくれた8号。
この頃は本当に自信はズタボロ&次に打つ手もなく、
持ち駒は全て出し尽くし&小麦粉も全部出し尽くし、
もうなんもだせねーわ!
と思った私は、
「オーブンが悪い」
すべてオーブンのせいにすることにしたんです。
まぁ実際オーブンが悪かったんですけど(←ここ、後日詳しく解説していきますね)、この時はそうでも思わないと精神が保てなくて。
で、9号は友達にオーブンを借りることにし、
ついでに新しい型も入手したんですね。

(画像下の黒い型、NEW!)
ええ、実は今まで使ってたのはパウンド型↓

なんでパウンド型を使ってたかと言うと、
深さのあるスクエアの型が20cmと22cmしかなく(18cmと15cmのスクエア型も持ってるんですが、ちょっと浅めでして)、
生地量を計算したら、それに合う型がパウンド型だったんです。
丸型でもよかったんですが、丸型よりパウンド型のほうが切り分けやすいってのもちょっと。
道具も材料も新しい型も全部持ち込み、いざ友達の家にーーー

ちなみに友達の家のオーブンはバルミューダ。
バルミューダはヒーター式のオーブンなので、
うちのオーブン(石窯ドーム/コンベクション)とはまるで違うオーブンになります。
そして、このヒーター式とコンベクションの違いをめっちゃ簡単に説明すると、
熱回りがよく、上下左右360°から加熱できるのがコンベクションで、
上下からのみ加熱できるのがヒーター式。
コンベクションの良さはなんたって「焼きムラがないこと」。
庫内のファンで熱風を対流させるので、熱回りがよく、
食材は包み込むように焼かれ、
360°均一な焼き色が得られます。
あと、熱回りがいいので、二段調理も可能。
他、パワーがあるので余熱の時間が短く、庫内の温度が安定してるのもコンベクションの特徴かな、と。
対してヒーター式は、上下にヒーターがついてるだけのシンプル構造。
ファンがないので熱は上と下からのみ。
特に上と下からの火は得られるけど、横からの火は得られないのです。
なので、焼きムラができやすい。
パンとかちょっと高さのあるものを焼くとよく分かるんですが、真ん中だけ白っぽく焼けるんです(なので見かけはイマイチだけど私はそのほうがふんわり焼けて美味しいと思うの・・・)
で、うちのオーブンはコンベクションタイプなので確かに焼き色は均一だし、
余熱もめちゃ早&パワーもあるんですが、
コンベクションなのでファンがあるんですね。
で、このファンからでる風が実はスフレ系お菓子には不向きらしく、
そんで友達んちのバルミューダを借りて焼いたところ、

私「やればデキる子」
ええ、ええ、
この焼き上がりを見た時、私は確信しました。
悪いのは私ではなかった。
悪いのはオーブンだった。
だってですね?だってですよ?
これ、生地の配合もメレンゲの立て加減も混ぜる回数も湯銭の温度も今までと全く同じなんです。
あの、ヒョウ柄&ブルドックと化し、私を悩ませまくったアイツとまるで同じ。
私「だよね、だよね、私じゃないよね、私は悪くないよねえ。私は悪くないと思ってたよ。ずっと悪くないって信じてたよ。絶対悪くないもんね。ほらみろ悪くなかった!私は!悪くなかった!!」
こうして私は失った自信を取り戻すことに成功。
一気に自信を纏ったワケですが、
た・だ!
実はこれ、ひとつだけ問題があって、
焦げてるんです。

ええ、150℃で60分焼成したら全体的に焼き色が薄かったので、
さらに170℃で5分焼いて焼き色をつけようと思ったら、
そこで焦げました。
うちのオーブンだったらこのくらいで焦げることはないんですが、
さすが上下ヒーター。
上火が強い強い。
「あっ!」と思った瞬間に焦げてた。
でも、いいのいいの、焦げなんてどうでもいいの。
だって、これを見てくれる?

冷めてもブルドック化なし!
めっちゃシャキーンと焼けたのに、冷めても完全形状記憶。
冷めてもめっちゃそのまんまなんです。
それを思ったら、多少の焦げなんて些細すぎてもう。

うん、こうしてみると結構焦げてるけど、些細&些細!
些細だよ!
こうして自信を取り戻した私は、勢いでもう一台。
今度は焼成をかえ、150℃60分+前後を返してさらに10分。
で↓

私「最高か」
ってくらいいい感じに見せかけて、
実は。

焦げてる。
まぁ、9号よりはだいぶマシだけど、
てっぺんのとこだけほんのり焦げ色がつきました。
で、帰り際にオーブンの掃除をしてて気づいたんですが、
バルミューダって、
庫内が意外と狭く、特に庫内の高さがないんですね↓

なので、焦げる時はあっという間だし、特に上は焦げやすい模様(台湾カステラは湯銭焼きなので下は相当なことがない限り焦げないと思います)。
他、15cmの型×卵4個のレシピなら、焼き色的には150℃60分が限界で、
これ以上焼きたい場合は、アルミホイルをかぶせるのがよさそうだし、
バルミューダは扉側の温度が低く、扉側だけ焼き色が薄いので、
40分くらいで前後を返して焼くのが良さそうだな、とも思いました。
あと、150℃70分焼成でも冷めた時にブルドック化はしないけど、
底がペシャっとした食感になるので、
個人的にはもう少し火を入れたい。

次にバルミューダで焼く時は、
「150℃40分焼いて、前後を返して25分、さらにアルミホイルをかけて10分」
で焼いてみようと思います。
多分、これがベストかな(だといいな)。
こうして!
こうして友達んちのオーブン(バルミューダ/ヒーター)で自信を取り戻した私は、
自分ちのオーブン(石窯ドーム/コンベクション)でも焼き始めることとなりますが、
そこでまた大きな悲劇を生み、
代わりに大きな成果も手に入れることになります。
次号、お楽しみに。
ご清聴ありがとうございます。
ちなみにこれを書きつつブルドック化現象の謎を検証し、今現在は12号まで焼いてるんですが、すべての検証が終わるまで私は何本の台湾カステラを焼くでしょうか。
15~20本→

21~25本→

26~30本→

人気ブログランキング に参加しています
レシピブログランキング に参加しています
にほんブログ村 に参加しています
今年の夏は私の持ってる力をすべてカステラに注ぐよ・・・!
\リアルタイムで更新情報が届きます/
