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美味しいには理由がある! うちごはんのゆる基本 

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パイは層が命。

(しれっと始めましたが、これの続きです)





こんなに美味しいのに、実は、

小麦粉、バター、水、塩。

と、たった4つのものから作られているパイ生地。

こういう、ありきたりのものからあり得ないものへと変貌するお菓子は、

化学変化に化学変化を重ねてできあがってんですわ。



たとえば、小麦粉と水をこねれば、グルテンっつーものができるんだけど、

グルテンの間には、でんぷんとか油脂が入り込んでて、

それを折りたたむことによって、均一の層になる。

さらに、熱を加えること(焼成)によって、

油脂がとけて隙間ができたり、

水分の蒸発で網目が膨らんだりして層が固定され、

それがサクサクの元となるワケです。



何言ってんだコイツレベルの話ですが、これがパイ生地の正体。

層が綺麗にでている生地こそ、おいしさの元であり、成功の証。



そんな生地の、一番最初に使う生地を一番生地。

一度型抜きをしたりして余った生地(一番生地ででた余り生地)を二番生地って呼ぶんですけど、

一番生地はね、100%綺麗な層ができるんです。

(パイ生地作りに失敗していなければ。の話)

でも、二番生地は、余り生地をまとめたものなので、どうやっても一番生地には敵わないんですけど、

扱い方によっては、それなりの層ができるんです。




っていう、二番生地の扱い方レシピです。





1:二番生地は、こんな感じ↓で集め、同じくらいの厚さに重ねる。(打ち粉が必要なら強力粉を軽くふってください)
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この時、間違っても手で丸めたり、ぎゅっと握ったりしてはいけない。それは層がなくなるだけであり、パイ生地の死を意味します。


2:麺棒(なければラップの芯でもコップでも円柱型のものならなんでも)を転がして、生地を伸ばす。
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大事なのは、できるだけ長方形に伸ばすこと。後々折りたたんで伸ばすので、継ぎ目が見えているとかそういうのはどうでもいいです。気にせず。


3:三つ折りにする。
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4:パイ生地の角度を90度変える。
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くるりん。


5:もう一度麺棒をあてて、生地を伸ばす。
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ここで継ぎ目がみえないくらいに接着できていれば、好きな厚さに伸ばして(3~5mmくらい)カットする。まだ継ぎ目が見えているようなら、3~5をもう一度繰り返す。


6:シートを半分に切り、一枚には横に数本の切り込みを入れ、もう一枚にはドリュールを塗ってフィリング(この場合はりんご)をのせる。
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ドリュール(照り出し卵)は側面につかないよう、気持ち内側にうっすらと塗る。


7:切り込みを入れたパイシートを重ね、ドリュールを塗って、焼く。
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この時もドリュールは側面に塗らないようにする。


ハイ、焼き上がり!
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手前右に見える四角の子が、二番生地で焼いた子。



二番生地の層(膨らみ方)はこんな感じで。
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左:一番生地のアップルパイ/右:二番生地のアップルパイ



一番生地と比べたら、半分以下の膨らみだけど、

工程1で、生地を重ねず、団子にしちゃうと、さらにこの半分くらいの膨らみになります。



一度パイ生地を伸ばしてみると分かるんですけど、

パイ生地にも一応向きがあって、

伸ばしやすい方向と、伸ばしにくい方向がありまして、ですね。

工程1でその向きを揃えれば、もうちょっと膨らむんだけど、

そもそもこれは冷凍パイシートで、

自分で伸ばした生地ではないので、向きを揃えるとか土台無理な話であって、

これが限界値かな、と。



あと、壊れたラジオみたいに何度も何度も言ってる「ドリュールは側面に塗らない」。

これは、ここ↓の部分に塗るなってことです。
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生地が層になる部分(または、生地の高さにあたる部分)。



ここに卵を塗っちゃうと、

パイの層がくっついて膨らまなくなっちゃうので、

側面に卵は塗らないように。



層が綺麗にでている生地こそ、サクサクっとした軽い食感だけど、

層のつぶれた生地は、本当に残念な食感で、ただの脂の塊と化してしまうので、

パイの層は大切に扱いましょう。って話。
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あと、冷凍パイシートを使うならそう問題ないと思うんだけど、

成形時に必要以上に触ったり、やたら暖かい部屋で作業をすると、

バターがとけて、その時点で層が壊れてしまうので、

パイを扱う時は、気温の低い部屋で、手早く、冷やしながらどうぞ。

そして、万が一パイ生地から仕込む時は、自分も凍える覚悟でどうぞ。






でも、去年の今ぐらいだったかな。

学校の授業で、パイ生地の仕込みをする日があって、

前日に先生から「明日はいっぱい着込んでこい」ってお達しもあるんだけど、

行ってみれば、冬なのにエアコンとかかけてた時は素直にびっくりしたし、

最初こそ、「あたしヒートテック3枚ー!」とか

「あたし、ももひきも履いてきたー!」とか

「あたしは毛糸のパンツー!」とか言いながら笑ってんだけど、

そんなんで笑えたのはほんの30分で、

作業がススムたびに口数が減り、

最後のほうなんか、口も動かぬ冷え具合。
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何度も死を覚悟し、

インフルエンザを3人も出したパイ生地の授業は一生忘れない。

あたしは、生涯冷凍パイシートを愛したい。








ご清聴ありがとうございます。

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