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美味しいには理由がある! うちごはんのゆる基本 

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子供と作るお菓子でおすすめは何ですか?

と、聞かれたら、

あたしは、迷わず「チーズケーキ」と答えたい。



スポンジのような泡立てる系お菓子は、

「粉ふるい(砂遊び感覚)」、

「生地混ぜ(泥遊び感覚)」、

「化学変化(憧れ)」と、

確かに、子供の喜ぶポイント三種の神器を兼ねそろえているのだけれど、

混ぜるときに100%泡を潰すので、

出来あがりは、大人も、子供も、ケーキもしょんぼりすること、うけあい。



ならばクッキーはどうだろう。と思い、実際にやってみたところ、

型抜きをしていてる間にバターがとけ、デロッデロになったので、打ち粉を少々足したところ、

それがいつしか粉遊びに変化し、家中が見事打ち粉にまみれたのが第一の悲劇。

そして、デロッデロになった生地の焼き上がりは、予想の斜め上をゆき、

ハロウィンでもないのに、鉄板ごとハロウィンみたいなものが焼けたことが第二の悲劇。

そもそもクッキーは、美味しい生地こそ、抜きにくく、

大人でも難しいことを知るハメになったのが第三の悲劇。

実際、あたしは今でも打ち粉を拭く毎日である。



ムースは、ものによっては子供でも。という気がしなくはないけど、

慣れない人には「ムースを作る」という行為自体がとてつもなく難しく感じてしまうし、

加熱するだけのゼリーなら、確かに子供でもできるんだけど、

粉を使ったり、泡だて器の登場がない分、遊んでいる感が少なく、

完成後の形状があまり変わらない分、子供の満足度が低い模様。



たとえ、泡だて器でぐりぐり混ぜようが、

混ざってさえいれば、確実に形になるのがチーズケーキであり、

どんな作り方をしても、さしておいしさに代わりがないのもチーズケーキであり、

大抵の人を魅了し、甘いものが苦手でもこれなら・・・という人が多いのもチーズケーキであり、

ケーキの中では、ワリと早い月齢から食べれるのもチーズケーキであり、

それなりにテンションもあがり、クリームチーズさえあれば、

あとは家庭にあるものでどうにかできるのもチーズケーキであり、

ワンボウルで片付けが楽なのもチーズケーキであり、

やぎ子が作りたいと言ったのもチーズケーキである。








そんなチーズケーキをね、

やぎ子と作ったんです。
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それがこのチーズケーキなんですけど。



前々から一緒に作ろうね。と約束してたあたしは、

クリームチーズをキロ買いし、生クリームを携え、小さな泡だて器を見繕い、

さぁ、作ろうか!という日に限って予定が入っちゃったりして、

なかなか作れなかったんだけど、

ようやくその日がやってきたワケです。



2人でクリームチーズを練り、

グラニュー糖を細かく計量し、

薄力粉をふるう。

やぎ子用に見繕った小さな泡だて器は、予想以上に柔らかく、

クリームチーズを混ぜた瞬間、折れてしまったけれど、

泡だて器が折れてたところでやぎ子の心は折れず、

小さな手でめいいっぱいに生地を混ぜ合わせ、

こぼさないよう気をつけながら型に流し込み、

いざ、オーブンへGO!



「どんな風に焼けるのかなぁ。やぎ子、チーズケーキ初めてなんだ~」

と、キラキラと目を輝かせるやぎ子を抱っこして、

オーブンの中を見せたり、

ナパージュを仕込んだり。

「ばあやの持ってるお菓子の型が見たーい。」

というやぎ子の希望を叶え、

うちにあるすべての型を並べ、

2人で型に萌えつつ、

まだ見ぬお菓子に幻想を抱いたり。



なかなか打ち解けることのできないあたし達だったけれど、

チーズケーキが焼きあがる頃には、

「やぎ子、もっともっと作りたい。」

「やぎ子、もっとばあやと遊びたい。」

「やぎ子、ばあやが大好き♡」

と、すっかり仲良しになった。



たかだか一台のチーズケーキを焼き上げるという行為が、

今までの黒い思い出をすべてを払拭させるような時間と化け、

これは、あたしとやぎ子が「はじめて分かりあえた日」でもあった。
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そんなチーズケーキは、一晩冷やさないと切れない&食べれないので、

「明日のお楽しみにしようね。」と指切りをし、

冷蔵庫で一晩寝かせ、

次の日のおやつに出した。





あたし「これ、昨日やぎ子が作ったケーキだよ。いっぱいお手伝いしてくれたケーキ。」





と言うと、

嬉しそうに目を輝かせ、

はるかやおかんにも自慢し、

じっとチーズケーキを見つめるやぎ子。



愛おしそうにケーキを見つめる様子に、

感極まってんだな。と思い、

分かる。分かる。初めて作ったケーキはちょっと特別だよね。

あたしもそうだった!そうだった!嬉しくてなかなか食べれないんだよね!

と、心の中で激しく同意し、

「一生懸命作ったからすっごく美味しいぞう♡」

と、声をかけると。















やぎ子「チーズ大ッ嫌い!」






こいつとは一生分かりあえねえと思った。








 
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